お問い合わせ先全国視聴覚教育連盟事務局〒105-0001
|
視聴覚教育時報 平成22年10月号(通巻663号)index◆私のことば !!障害はハンディではなく個性/オスマン・ユーラ・サンコン(ギニア大使館顧問・日本ギニア友好協会広報官) ◆平成22年度 第14回視聴覚教育総合全国大会・第61回放送教育研究会全国大会合同大会(東京大会)報告 ◆テーマ別分科会(10)「よりよい教材提供や利用と映像教材の制作」報告者・早乙女陽一(栃木県総合教育センター) ◆団体別研究−全視連「メディアによる新しい生涯学習と視聴覚ライブラリーの役割」報告者・沼澤豊起(青森県総合社会教育センター) ◆団体別研究 −全視連・公立センター「地域メディアとの連携による地域活性化と学習活動」報告者・吹野恭一(千葉県総合教育センター) ◆平成22年度「新教育映像に関する調査研究事業」−6視聴覚センター・ライブラリーが参加− ◆私のことば !!障害はハンディではなく個性/オスマン・ユーラ・サンコン(ギニア大使館顧問・日本ギニア友好協会広報官)僕には26歳になる息子がいるんですが、彼には「人の思い、人の痛み、自分が悪かったら素直に謝ること、こういうことを理解することは大事だよ」といつも教えています。それなのに、僕が障害者との交流イベントに参加したとき、以前息子は僕に言ったんです。「パパ、あんな病気の人たちに近づいちゃダメだよ」と。胸が痛みましたね。いつのまにそんな考え方をするようになってしまったのかと思い本当にショックでした。同時に、怒りがこみ上げてきて「パパの脚、見てるでしょう、・・・パパのことも、同じように避けるんですか?」と息子に言いました。 みんな同じ命です。今の子たちは、そういう当たり前のことが理解できていないんですね。かわいそうなのは、障害者のほうではなく、物事を正しく理解できていないほうの人たちです。 皆さんも障害を持っている誰かに出会うかもしれませんね。でも、そんなときは思い出してください。障害は、その人の個性であるということを。 日本に住んで約38年、ホームヘルパー2級を取得、こうした経験を生かして、僕はいつかギニアに老人ホームをつくりたいと思っています。サンコン小学校はつくったけれど、老人ホームはケアするヘルパーさんが必要だから、まず日本で覚えた介護の技術やお世話の方法をギニアに広めていくことから始めます。最初はデイサービスから始めていきたいです。 残念ながらギニアは数年前、軍部によるクーデターがあって、今も政情不安が続いているため、僕はもう2年も国に帰っていません。今は早く帰って母のお墓参りをして、老人ホームをつくる夢のことも報告したいですね。 ◆平成22年度 第14回視聴覚教育総合全国大会・第61回放送教育研究会全国大会合同大会(東京大会)報告去る8月9日(月)・10日(火)の両日、第14回視聴覚教育総合全国大会並びに第61回放送教育研究会全国大会合同大会(東京大会)が、「ネットワーク社会におけるメディアとヒューマンコミュニケーション」をテーマに、国立オリンピック記念青少年総合センターにおいて開催された。参加者は、2日間で延べ1、264名にのぼり、1日目のテーマ別分科会(10)、2日目の団体別研究(6)において、全国から先進的かつ意欲的な実践の発表があり、熱心な研究・討議がなされた。来年度(平成23年度)の全国大会は、第62回放送教育研究会全国大会が平成23年8月2日(火)・3日(水)の両日、国立オリンピック記念青少年総合センターで、第15回視聴覚教育総合全国大会が同年11月11日(金)、宮城県仙台市にて開催されることとなった。
●第1日目(8月9日(月)) テーマ別分科会
●第2日目(8月10日(火))
午後の合同全体会は、カルチャー棟小ホールにおいて開会式が行われ、主催者として三角哲生全国放送教育研究会連盟理事長、新山賢治NHK制作局長が挨拶を行い、その後、齋藤晴加文部科学省生涯学習政策局参事官の代読による文部科学大臣祝辞をいただいた。記念講演はNHKエグゼクティブアナウンサー梅津正樹氏により「ことばとコミュニケーション」をテーマに行われた。
◆テーマ別分科会(10)「よりよい教材提供や利用と映像教材の制作」報告者・早乙女陽一(栃木県総合教育センター) ・講師 : 市川昌(江戸川大学名誉教授)
この分科会では、「映像の制作者・供給者」「映像教材提供機関」「学習機会提供機関」のそれぞれの立場から意見を聞き、映像教材の現状と今後の展望を検討する話し合いを進めた。 はじめに「高齢者と共に生きる〜最期までの日々〜」の教材を視聴後、「映像の制作者・供給者」として、木之下氏からこの作品がパッケージ化されるまでの話を伺った。プライバシーの件などに御苦労があったそうである。内容は認知症の症状、高齢者介護の大変さ、ライフステージにおける高齢期をしっかりととらえていた。自分や自分の家族についても老いということについて考えさせられるものであった。 今後の教材制作の方向性として、(1)学習を深めるために「生の声」を取り入れ、学習者への課題を投げかけるような教材を制作していく。(2)「着目させる点と、考えさせるポイントはどこになるか」ということに関し、指導の参考資料やワークシートを用意しているとのことであった。 「映像教材提供機関」として、原田氏より北村山視聴覚教育センターについて説明があった。視聴覚教材に関する貸出は年々減少しているが、今後貸出を増やすためには、タイトルのみの目録でなく、どんな時にどのように使用できるか今年度から紙ベースで紹介して提供しているという取組の発表があった。また、教材データをいかに多くの人に知らせていくか、使用例なども含めて提供していくことが大事であるという話があった。 「学習機会提供機関」として、村上氏からは、映像教育教材の利用が減っているとの報告があった。30年前であれば家庭教育学級で16ミリの家庭教育教材を見ていたが、今は講座が中心になっており、テーマを決める際にも講師に依頼することが多くなり、視聴覚教材を使用することが減少しているという話があった。(北村山の原田氏からも同様の話があったので、多くのところでの課題であると思われた。) 参加者も交えた意見交換では、著作権についての質問があった。映像を使用する講習会が有償なのか、無償なのか、使う素材によっても著作権は変わってくるという回答があった。また、教材の取り扱いに対して、NHK学校放送オンラインから必要なクリップを使用することが可能であるというアドバイスがあった。他にも、図書館で毎月1回の上映会の後、フイルムフォーラムをしているというメディアセンターの情報もあり、参加者の方々から意見がたくさん出て、非常に盛り上がった。 まとめとして市川氏より、生涯学習と映像教育という観点から、映像を使った生涯学習の実践例を何通りか紹介していただいた。例として、それぞれが自宅で同じ番組を見て、感想や疑問などをメモを取り、後日、視聴後の内容について集団討議する方法もあるという提示があったが、大変参考になった。映像には、古い歴史を掘り起こして現代に伝えるアーカイブ的な意味があり、「昔懐かしい」から時代を学び、「現在を考える」への態度変容を期待するという話があった。個人情報や著作権の問題もあるが、その通りであると思った。 現在は、インターネット検索、動画サイトの普及により学習者が情報を得やすくなっているが、今回のように、「映像の制作者・供給者」「映像教材提供機関」「学習機会提供機関」のそれぞれの立場で話し合う機会があると、視聴覚教材ならではの良さがあるものがより幅広く提供していけるのではなかろうかと感じた。 ◆団体別研究−全視連「メディアによる新しい生涯学習と視聴覚ライブラリーの役割」報告者・沼澤豊起(青森県総合社会教育センター) ・助言者 : 照井始(全国視聴覚教育連盟)
主催する上映会は年間400回以上を数え、上映会を実施する中で、映写機の扱いを覚え、映画を見た子どもたちの喜ぶ姿に励まされ、生きがいを感じている。また、上映会に参加する子ども達は、公共の場でのマナーやルールを覚え、集中力が高まるなど上映会自体の教育効果も高い。このように、16ミリフィルムを用いた映画会は生涯学習の優れた形態であり、地域の人々を結びつけている。 (2)埼玉県春日部市教育委員会視聴覚センター 2. 研究協議 どちらの発表にも共通して、ボランティアとの関わりについて質問があった。これに対しては、どちらも、「もちつもたれつ」の関係であり、常日頃から情報交換をして研鑽を積み、各事業の際にはどちらか一方にお任せするのではなく、共同ですすめていくとのことであった。この中で、ボランティア団体の人集めについて話題となり、それぞれのボランティア団体で新規メンバーを集めるために苦労を重ねていることが報告された。 3. 指導助言 ◆団体別研究 −全視連・公立センター「地域メディアとの連携による地域活性化と学習活動」報告者・吹野恭一(千葉県総合教育センター) ・助言者 : 吉田広毅(常葉学園大学) 1. 発表者概要 (2) 高見晴彦氏 2. 協議内容 3. 指導・講評 ◆視聴覚教育功労者表彰 受賞者のことば
私が所属している会の活動を紹介すると共に、日頃の感想を述べさせていただきます。 暗い会場の大画面で大勢の人と集中して見ることが親子共に喜ばれ、帰りには「ありがとう楽しかった」と声を掛けて下さる方もおられます。時には子供たちに、上映する映画の紹介をお願いする事があります。初めは恥ずかしそうにしていた子供も、発表後は皆の前に立って映画会のお手伝いができたと誇らしげになっています。 春の市民祭りには「子ども映画会」を開催。一日中ノンストップで上映し、出入りの自由さもあってか、毎年賑わっています。 相模原市には視聴覚ライブラリー所蔵のフィルムが数多くありますので、私たちの会の活動環境は恵まれていますし、フィルム選定会や視察研修会はとても勉強になり、私の大きな楽しみでもあります。 私たちボランティア仲間がいい絆で活動を続けられるのも、視聴覚ライブラリーとの強力な連携のお陰と感謝しております。 ◆平成22年度「新教育映像に関する調査研究事業」−6視聴覚センター・ライブラリーが参加−
「新教育映像に関する調査研究事業」は、今年度は全国の6視聴覚センター・ライブラリーより応募をいただき、16作品が調査研究対象作品としてアンケート調査を実施することになりました。 ◆えすけーぷ
◆団体貸出用の映像教材管理等に際して、基本的な約束事について十分留意して頂きたいと思う。 メールマガジンバックナンバー Copyright (C) 2010 National Association of Audio-Visual Techniques
in Adult Education , All rights reserved.
|
||||||||